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加齢臭と同様、口臭のある方の割合は加齢とともに増加します。しかし、自分では気がつかないのが口臭であり、口臭治療の難しいところでもあります。
反対に、自分に口臭があることが恥ずかしく、内緒にしていたいという気持ちもあり、自分の口臭にきづいてから口臭外来に受診するまでの期間が1年以内であった方は2割以下であり、ほとんどの方は長期にわたり口臭に悩んでいます。
口臭についてよく理解した上で、セルフケアと定期的なプロフェッショナルケアをうけてください。
呼吸や会話をするときに、口からでる息がにおって他人が不快に感じるのが口臭です。
学会では、口臭とは「生体活動に関連して産生された気体のうち、生理的なもの病的なものを問わず口腔を通って排泄される社会的容認限度を超えた不快なにおい(悪臭)」というのがコンセンサスを得た定義となっています。
いずれにせよ他人に不快感を与える、生体ガスの総称を口臭といいます。私たちは日常生活の中で、家族や友人だけでなく、近所の人や仕事関係の人などと話をする機会がたくさんあります。
「自分には口臭があるのでは?」と不安に思うと、人と楽しく交流することができなくなってしまいます。口臭は人間関係に影響する非常にデリケートな問題ですが、口臭の発生原因を知ってきちんと予防対策を行えば、口臭のことで悩むことはありません。
口臭で最もこまることは自分ではわからないことです。においは、鼻の中にあるにおいを感じる嗅細胞がにおいをキャッチして、その情報が脳に伝わることで認識されます。この嗅覚は主観的なもので、同じ人間が同じにおいを嗅いでも体調や心の状態などによって受け止め方が変わります。体調がすぐれないときには、普段つけている香水が不快になる場合もあります。
また、嗅覚には同じにおいを長時間嗅いでいると、そのにおいに慣れてしまうという特徴があり、それを順応反応といいます。こうした順応反応があるため、自分のにおいを自分で確かめるのは難しいのです。簡単な言葉で表現しますと、自分の口臭に麻痺してしまうのです。
口の中にいる嫌気性細菌は、新陳代謝ではがれた粘膜上皮、血球成分、死んだ細菌などのタンパク質成分を分解して、揮発性硫黄化合物(VSC)をつくります。揮発性硫黄化合物は硫黄ガスの総称で、主に硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドの3種類のガスからなります。揮発性硫黄化合物は特有のにおいがありますが、口臭はこれらのガスが混合したものなので、非常に不快なにおいとなります。
口臭には、生理的口臭、飲食物・嗜好品による口臭、病的口臭などがあります。その中で治療が必要となるのは病的口臭ですが、その原因の約90%以上が口の中にあります。
誰にでもある生理的口臭
朝、起きた時に口の中がネバネバして、不快に感じたことはありませんか?口臭は、起床直後に最も高い値を示します。夜間、唾液の分泌が減り、細菌が増殖して口の中の汚れ成分を分解し、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物がたくさんつくられるからです。しかし、食事や歯磨きで、口の中の細菌は減少し、刺激によって唾液量が増加すると、口臭は弱くなります。
誰にでもこのような生理的口臭はみられますが、そのにおいの強さは口の中の細菌、汚れ成分、唾液量などによって異なります。また、緊張したときや空腹時にも生理的口臭が強くなってきます。生理的口臭には図2に示すように一日の変化(日内変動)がありますが、ゼロ(無臭)になるということはありません。私達は生きている限り、毎日食事をとり、口の中では様々な代謝が行われているからです。
このように健康な人でも、口臭が一時的に強くなるときがあります。誰にでも生理的口臭はあるので必要以上に神経質になることはありません。
飲食物・嗜好品による口臭
ネギ、ニラ、ニンニクなどを食べた後の口臭は、口の中に残った食べかすが直接におう場合と、体内で消化吸収されたにおい物質が血液によって運ばれ、やがて肺から呼気として排出されてにおう場合があります。
アルコールも体内で吸収され、肺から揮発性のアルコール成分が排出されるため、お酒を飲んだ人の吐く息はくさくなります。たばこを吸う人の口のにおいは、主にタールやニコチンです。このような飲食物や嗜好品による口臭は、時間の経過とともに減少する一時的な口臭です。
治療が必要となる病的口臭
口の中の病気、鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気などが口臭と関連していると考えられていますが、病的口臭の原因の90%以上は、口の中の汚れや歯科関連の病気が原因で発生します。口の中の原因としては、歯周病、多量の舌苔付着、唾液分泌の減少、入れ歯の清掃不良、進行したむし歯などがあげられます。したがって原因となっている歯周病やむし歯の治療を行うことと、口の中を清潔にしておくことが必要となります。口臭が気になったらまずはアレーズ銀座で相談してください。
「胃が悪いと口臭が強くなる」と考える人は多いようですが、食道と胃の境界である噴門部は、飲食物が通過するとき以外は括約筋で閉じられていますので、ゲップでもしないかぎり胃の中の空気が口の中に出てくることはありません。したがって、胃の病気で口臭が発生することはほとんどありません。
表1.病的口臭の分類
口臭予防のためにはセルフケアとプロフェッショナルケアが必要です。
口臭発生の主な原因は、歯周病、舌苔、むし歯、入れ歯の清掃不良など口の中の汚れや病気と関係しています。口臭予防のためには口腔内を清潔に、健康にしておくことが最も大切なのです。
特に、歯周病になりますと、歯ぐきの組織が破壊されて、出血したり、膿が出たりします。歯周病細菌である嫌気性細菌はタンパク質を分解する酵素を出して、この破壊された組織や血球成分などのタンパク質を分解し、口臭の原因となる揮発性硫黄化合物を発生させます。
この揮発性硫黄化合物が歯周病をさらに悪化させる場合もあります。歯周病の治療は早めになさってください。また歯周病予防のためにも定期的な歯のクリーニングは大切です。
むし歯に関しては、小さなむし歯程度であればそこまで口臭は発生しませんが、重度のむし歯になりますと、口臭が発生します。むし歯治療は早めにしてください。
また、舌苔といって、舌に付着している白色や淡黄色の苔のようなものも口臭発生の大きな原因です。死んだ細菌や新陳代謝ではがれた粘膜上皮の細胞、血球成分、食物残渣などからできています。この舌苔は嫌気性細菌によって分解されると、口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物を発生させてしまいます。舌の清掃方法も専門家から指導してもらってください。
そして、ドライマウス(口腔乾燥)といって唾液分泌量が減少して口が渇く方々が急増しています。唾液には口臭予防にはかかせない、洗浄作用、抗菌作用、粘膜の保護作用があります。唾液の分泌が少なくなると、口の中が不潔になって口臭が発生しやすくなります。緊張したり、また、降圧剤や睡眠薬などの薬物の副作用で唾液の分泌が抑制されることがあります。口が渇くなと感じたら、すぐにアレーズ銀座のドライマウス認定医にみてもらってください。
口臭でお悩みの方のほとんどは、歯周病の治療や舌苔清掃、定期的な歯のクリーニング、オーダーメイドのセルフケアによって解消されます。口臭の原因がわからず何科を受診すればよいのか悩んでいる方もいらっしゃると思いますが、口臭の原因の9割は口の中にあります。口臭がきになったら、恥ずかしがらずに、デンタルクリニックアレーズ銀座にご連絡ください。口臭治療・口臭予防方法をご提案させていただきます。
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